より良いデザインをするために。
より充実した人生を送るために。
2012年、ワヴデザインは「働き方すらもデザインしたい」という思いから、11ヶ月働いて1ヶ月休む、という試みを始めました。
詳しくはこちら

Wab Design INC. / ワヴデザイン
WEBをはじめ、印刷物からモーショングラフィックまで制作を手掛けるインディペンデントなデザインスタジオ。
www.wab.cc

Author

米田 秀

Shigeru Yoneda

テクニカルディレクター

組込み系SEとしてデバイスドライバのポーティング等に従事。独学期間を経て、2008年Wab Design INC.に入社。


二日目。ついに授業開始。

まずは朝8時くらいにマネジャーの部屋に行って、昨日のテストの結果と時間割を受け取る。
判定の結果は9段階中初級の初級。案の定。現状把握。
時間割は毎週金曜に申請すれば変更可能だそうだ。

ということで早速1時間目の部屋に。

1時間目はマンツーマン。
授業はマンツーマンとグループ2種類あって、マンツーマンは先生の部屋に生徒が行く形式。マンツーマンは一日3コマ。

内容は、それぞれ「文法」「発音」「ボキャブラリー」と分かれていて授業のはじめに教科書にそって新たなテーマを教えてもらい、それを使って話すという流れ。

1コマ70分。

その間、会話しっぱなし。

それを毎日やるのはけっこうしんどい。
しんどいということは、頭使って成長しているということ。
とはいえ、二日酔いやし、もっと寝たいし…
とウダウダすることもたまにはあった。

途中、わからないことや疑問に思ったこと、授業に関係ない疑問もOK(本当はダメなんだろうけど)。英語で会話する練習がしたかったので関係ないことも結構話した。

Filっていう先生は、日本の文化が大好きで色々話した。
ロック系の音楽が好きで趣味もあった。

雑談を始めたいときに、Filに教えてもらった「by the way」は便利に使った。 レッチリは偉大だ。

教科書はこんなの。
これは日本でもあるような、物語とかの長文があってそれについての質問が下にあるパターン。物語の登場人物の行動について、あなたはどう思う?というように自分の意見を求められる。

 

Fil自慢のタトゥー。
アキバ系の女の子のタトゥーを入れたいと言っていたので、止めた。

代わりにヤマタノオロチとかアマテラスオオミカミとかを薦めたら、どういう神様だ?と聞かれWikipediaで調べる。聞かれることが多いので、日本の文化 にも詳しくなっていく。

フィリピンにくる少し前に会社に営業のメールが届いた。
フィリピンでHTMLなどコーディングのアウトソーシングを請けおっている会社「サイバーテック」から。

社内でも海外アウトソーシングの可能性は以前から検討していたので、フィリピン行きが決まると同時に連絡をとってみた。
するとちょうどフィリピン到着の時期に日本の方がフィリピンに視察に行かれるとのことだったので、現地で会う約束をしていたのだ。

ドミトリーまで向かえに来てもらい、オフィスへ案内してもらう。
場所はフィリピン大学の一角にあり、中には20人くらいのフィリピン人の従業員さんが働いていて僕が入ると全員立ち上がって「こんにちは!」と挨拶してくれた。
日本人もびっくりの礼儀正しさでこっちが恥ずかしくなるくらい。

フィリピンの方の勤勉でマジメな気質が感じられた。
ここで働いている人たちは、みんな真面目そう。

ネット環境は日本にいるのと同じくらいの使用感らしい。
家賃も安いし(学校のドミトリーの部屋は2-3万円らしい)、機会があれば一緒に仕事したいなと思った。

と、ここで賃金の決め方についてふと思う。

賃金はどうやって決められるのか?
専門家でもないし、勉強をきちっとしたわけでもないけど、やはり自分のことも含め気になる話。

賃金は労働(もしくは成果)の対価としてもらうものと考えられていると思う。もちろん会社がお客さんに物(サービス)を売った対価から支払われるものだから、当然。

だけど、それならフィリピンだろうと日本だろうと同じコーディングをするなら、フィリピンの人たちも日本と同じ賃金を支払うべきなんじゃないだろうか?日本と同じだけのクオリティのものを制作できるなら賃金も日本人と同様に。と思うフィリピン人もいるだろうし。

しかし現状はそうではない。もちろんフィリピンに限らず。

賃金の決め方は、明日(来月)も今月と同じ成果をだすために必要な額。という考え方もあるそうだ。

一日の疲れをとるため。ストレス解消のため。リラックスできる環境のため。さまざまなことをするための費用として賃金を支払うという考え方。

あまり僕は知らなかった考え方だけど、しっくりきた。

実際、僕がフィリピンの人に同じ賃金で発注したとしたら、微小ながら人生や経済に関わることになる。それによって秩序も狂っていくかもしれない。責任重大だ。

フィリピンでの賃金の決め方がどうなっているのか知らないし、どっちが良い悪いの話ではなくて両者が納得していれば問題無い話ではあるが大袈裟にこんな事を考えた。


なぜか記念撮影。アットホームな関係を築いておられた!

 

その後、現地の日本の方オススメのフィリピン料理屋さんへ。
あいかわらずの肉料理だけど、日本人好みの味付けで美味しい。

そんなこんなで一週間がすぎさり週末がやって来た。

最初の週末は、バッチメイトとスキューバのライセンスを取りに行くことに。

スキューバやったことないけど、フィリピンで取ると日本より格段に安い!との話を聞いて取りたいなと思っていたことろ、バッチメイトが取りに行くというので一緒に連れて行ってもらうことに。

ただ……結果を先にいうと、初めての人にはオススメしない…

僕が行ったのはPADIライセンスが取れる韓国人経営のダイビングショップ。説明は韓国語か英語。

一緒に行った日本人のスキューバの上級者に、器具の使い方とかをなんとなく教えてもらいながら潜ったが、息の吸い方とか良く分からないし、水深3mくらいで一回溺れかけた…

途中、「なんでこんな苦しいことをお金払ってやらなアカンねん」と思いながらの2日間だったけど、最後はみんなと一緒に海の中を周って、少しだけスキューバの良さが感じられた。

なんだかんだでライセンスはとれるんで、一回でもスキューバをやったことある人に限り、安くてオススメです。

講習ではそんなに遠くにはいかないけどキレイな海。
ただし、講習は思ったより辛かった…

苦しいスキューバの講習から帰ってきた日、新しいルームメイトが来た。

4人部屋だったけど、今までは自分を含めて3人。
そこに一人加わってついに4人になった。


(左端)Alex:
同じ日に入学した無口なジムのトレーナー的な仕事をしているシャイボーイ。

(左から二番目)Min:
毎晩酒を飲み歩き夜中はカップラーメンをすする建築家。

(右端)Daniel:
1週あとに入ってきたおじさん。IT関係の仕事をしている。
部屋で素っ裸で仁王立ちして教科書を呼んでたりする。

Min、Alexは年も近くて英語のレベルも低いもの同士気を遣いあって生活できたが……Danielは良い奴なんだが笑いのツボとか話すリズムもなんとなく合わなかった気がする。
Danielは少し年上で確か37くらい。韓国では数え年が一般的らしくInternational ageかどうか忘れた。

僕の場合は日本人1人に韓国人3人と韓国人に囲まれての生活になったけど、場合によっては日本人が多くなったりするみたい。
共同生活になるので不安を覚える人もいると思うけど、僕はそんなに気にならなかった。よくある朝のシャワー待ちがちょっと面倒だったくらい。

お互い英語でのコミュニケーションになるので、多少もどかしさはあるけどお互い思いやれば気にならなくなる。
結局は人と人なので合う合わないはあると思うけど、それは国籍には関係ない。

Minが毎日食べてたピクルスとラーメン。
やはりキムチ(漬物)は必須らしい。
味は日本とそんなに変わらなかった。

 


朝はだいたい寝てるMinとAlex。

写真だけ見ると、合宿的な感じ。

 


午後2人はYoutube的なサイトで韓国のバラエティをみる。

そんな楽しいルームメイトたちと暮らすドミトリーの環境を軽くご紹介。

LIFE CEBUは、ウィンランドタワーという名前の25階建て2棟の高層コンドミニアムの一部を使用しいる。
4Fに教室、事務所などがあり、5-9Fが一般コースの生徒の部屋、25Fがスパルタコースの生徒の部屋となってる。
同じ建物に教室、寮があるので朝ギリギリまで寝てたり、休憩時間にちょっと部屋で休憩したりと何かと便利。

部屋は4人部屋だけど十分な広さがあって快適。
部屋によってはクーラー無かったり多少違うみたい。
火を使う調理は禁止。流し台とシャワー、トイレは部屋についている。シャワーは殆ど水しか出ず、排水口も詰まる。
どうしょうもない場合は部屋を変えてもらうことも可能だそう。

Wi-Fiも各階にあって部屋によって繋がりにくいとかあるそうだけど自分の部屋は繋がった。やはり日本と比べると速度は遅い(1MBくらいの添付ファイルがあるとメールの受信がしばし止まるくらい…)

掃除は週一回、クリーニングは週2回無料でやってくれて、どちらも予想してたより丁寧な仕上がり。

最後に一番気になる食事について。

…正直自分には合わない。。

フィリピン人が想像で作った韓国料理という感想。
すべての料理は辛い。

朝食はきゅうり、トマトレタスのサラダ、おかゆ、パンの固定。昼食は前日の夕食をすこしアレンジしたもの。
滞在中、体調崩して喉がいたいときに食堂に行って赤い料理を見た時だけは「今日はさすがに嫌や」と思い、近所の日本料理屋さんに行っちゃった。

韓国の人たちが「うまいうまい」と言いながら、しょっぱすぎるスープを飲んでたのが一番韓国人との違いを感じたところかもしれない。

あまり高い建物はないのでけっこう目立つ。
どこかからの帰りも目立つから分かりやすい。

 


一般の人も住んでるので、たまにエレベータとかで会う。
スペインの植民地だったこともあり白人の遺伝子も。かわいい。

 


近所の日本料理屋さんの刺し身。
やっぱ醤油はうまい 。


近所にはセブンイレブン、ミニストップ、マクドナルドもあるので便利。

野良犬ものんびり出来るセブンイレブン。

 


学食に飽きた時にはこんなのも。
そういやチーズはこれくらいしか食べなかったな。

 


ご飯もついてるマクドナルド。
コンソメスープにつけてご飯を食べる。
味が濃い。

«1234»