より良いデザインをするために。
より充実した人生を送るために。
2012年、ワヴデザインは「働き方すらもデザインしたい」という思いから、11ヶ月働いて1ヶ月休む、という試みを始めました。
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Wab Design INC. / ワヴデザイン
WEBをはじめ、印刷物からモーショングラフィックまで制作を手掛けるインディペンデントなデザインスタジオ。
www.wab.cc

Author

松本 龍彦

Tatsuhiko Matsumoto

ワヴデザイン代表
アートディレクター

2003年独立。ワヴデザイン株式会社代表。株式会社musuhi取締役。LIVING IN A BORING NATIONファウンダー、など。


Jun 17th, 2012

アムステルダム着

おだやかな街。

行きたかったRUSH HOURというレコード屋に。
RUSH HOURはオランダに拠点を構える良質なハウスレーベル。

僕は8年ほど前に、このレーベルが出すハウスコンピの日本版CDジャケットのデザインをした。とにかく当時は嬉しかった、自分が好きな海外レーベルのジャケットデザインが出来たのだ。お店に着くと、自分が今も持っているRUSH HOURのTシャツ何かも売っている。うーむ、感慨深い…。

その後はMENDOという本屋に。数冊購入したが、後で調べてみるとすべてamazonで購入出来た事が発覚….。なんだよー!

このインターネットの時代、ほとんどの物はどこにいても手に入る。
この時代の旅の醍醐味は経験なんだな、、と改めて実感。

街の雰囲気、行き交う人、食事、そこでしか感じられないものがある。

そこに尽きる。







パリに着いた。

パリの地下鉄は不親切だ、、。

階段しかなく、空港からの荷物をもっての移動は大変だ。そして臭い….。どうやら公衆トイレというものがあまり存在しないので、お酒を飲んだ人がそこらへんでするらしい。。

夜は”ななし“というゴハン屋に行った。ここは仕事のお付き合いのある方に教えてもらった。雰囲気あるお店。パリmeets日本的な食事をする。

次の日はMERCIに。

こんなお店を日本でやれたら最高なのに…、と思いを馳せる。
店舗とCAFEと事務所がくっついているような。
ただ日本にはこんな雰囲気のある建物はない…。
日本は地震大国だから、築年数がある且つ趣のある建物が少ない。。

ナガオカケンメイさんの言葉を思い出した。

—————
D&DEPARTMENTをやりたいなら、その地域の古くても趣のある物件をまずは探して下さい、そしてその土地に根付いている良質なCAFEを誘致して下さい。
—————

世田谷の環八にあるD&DEPARTMENTは素晴らしいお店だ。
僕はそこに行ったら、必ず何か買い物をし、そしてゴハンも食べるようにしている。たまに訪れるが密かな楽しみである。

6カ国目にして思った、フランス人最強だなと。
具体的に何が?と問われればそれは見た目である。

街や地下鉄で見かけるだけだから、それが本当にフランス人なのか?はわからないが、僕は勝手にフランス人だと思っている。(聞き耳たてるとフランス語しゃべっているから)

女の子はズーイーデシャネルみたいだし、男もかっこいい。(もちろん例外もいるけど)地下鉄で騒いでる子供もやばい位かわいいので、許せちゃう。(西洋人全般に言えるが)おじさん何かも、笑っちゃう位お腹が出ているんだけど、ハットとか被って渋すぎる。

自国の文化を愛しすぎるあまり失墜した国、とは高城剛さんのフランス評だが、そんなプライドの高さもうなずける。

だって、ホントに見た目がかっこいい。

人は見た目が8割なんて本もあった。

若いフランス人10人の中に混ざって談笑し、ワインを飲む自分を想像してみる。無理だわ、、、、。普通に会話できる自信がない、、まずはフランス語が堪能にならなきゃいけないし。

彼らはフランス国内にいれば平均点だろうが、
日本にきたらぶっちぎりで100点超えてる。

激しいコンプレックスを感じた国、フランス。僕に出来る事といえば、その激しいコンプレックスをバネに、フランスにはない、良き日本の神経質さ・勤勉さをなめんじゃねーぞと、よくわからないモチベーションに変えて、仕事に励む位である。(というかここにぶちまけてみた)


ズーイーデシャネル
調べてみたら、アメリカ人だった…。全然フランス人じゃない。

 

ヨーロッパが続いていたので、ガラっと景色が変わった。
ヨーロッパとアジアの中間に位置する都市、イスタンブールに着いた。

とにかく野良猫が多く、宗教的特色が強い面白い街。ランプ、お皿、スカーフ、絨毯などのプロダクトは本当に美しい。夜22時位にはモスクからお経のような放送が大音量で流れ、夜遅くまでモスクで祈りを捧げる人がいる。

どこの都市でもそうなのだが、着いた初日は土地勘もなく、移動手段から調べ、慎重に行動する。2日目で慣れて、3日目で居心地良くなった所で、明日は移動みたいな流れ。

イスタンブールもどうなんだろう?って思ってたが、3日目には居心地がよくなり、毎食後にチャイを楽しんだ。(イスタンブールのチャイは紅茶を指し、僕は極甘アップルティーをえらく気に入った)





最終地インドに。

イスタンブールを出発して、一度ドイツ・ミュンヘンに行き乗り換え、そこから6時間ほどでデリー到着。(今回の旅行はスターアライアンスでまとまっているので、EU近辺はほぼLufthansa、なので今回かなりの便のLufthansaには乗った)

アジア独特のあの熱帯な感じ、とはいえ暑すぎるー!、
滞在時の最高気温は43度だった…。(暑さの質が違う)

ここが最終地、旅もそろそろ終わり。最初のニューヨークが懐かしい…、信じられないけど1ヶ月ほど前だ。最初の頃は移動に慣れないのもあり、落ち着かなかったけど、ヨーロッパあたりでは慣れていき、その後は随分と移動も楽しめた。

今回みたいに、一度に色々な都市を見てしまうと、インプット過多になり、観光も多少疲れる部分もあるけど(年齢もあるかも)、今回行った8都市をすべて別々でスケジュールを立てて行く事を考えると、やはり貴重な旅行だと思う。

今インドに居て思うのは、まだまだ移動できるな、というのが正直な所。身体は疲れたけど、1ヶ月移動の生活だったので、移動が常態。1カ所滞在が非日常。なのでそんなにこの生活も苦にもならなくなってきた。(唯一辛いのは食事!やはり日本食が飽きずに食べられる。海外に出てまで日本食を食べるのは何か乗り気しなかったので、随分と我慢したがロンドンで1回、パリで1回食べた。それでも2回なのでかなり我慢したと思う)

行く前はおぼろげな想像でしかなかった各都市が、今はハッキリとわかる。空港の雰囲気、街の雰囲気、移動手段(メトロやトラムやタクシーやバスなのか)、気に入ったゴハン屋や、気持ちのいい広場。居たのはどこも短い期間なので深くは知れていないが、自分にとって現実になった各都市を振り返れるという事は、大きな財産になったと思う。(もちろん世界一周移動したという事も!)

もしまだ時間が許すなら…、
もう2ヶ月くらい世界を回ってみたい。




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