May 19th, 2014
休みは突然やってくる
桜がすでに散ってしまった4月中旬。
毎年恒例のお花見のときに衝撃の一言を、弊社代表の松本さんが言った。
「カモさんは来月から、1ヶ月休みになるから〜」
ん?んんん?
一瞬、自分の名前が分からなくなった。
kamo、カモ、かも、加茂、、、
って、ワタシじゃーーーん!!!
突然の発表で他のスタッフも驚いているけど、いっっちばん驚いているのはこのワタシだから!!!
ということで、突然できた1ヶ月休み。
厳密に言うと突然ではなく、ディレクター陣が事前に仕事のスケジュールを調整してくれて、この休みが出来るのだけれど、実際に休みを取る本人への報告はだいたい2週間前。
かっっなり直前!
でもこれには深ーい理由があって、松本さんがいつも「瞬発力はすごく大事」と言っているから。
フットワークの軽さだったり、考え方の柔軟さだったり、そういったものを養うためにも弊社の1ヶ月休みは突然やってくる。
この会社にきて一年半が経ち、周りの先輩方が1ヶ月休みを取るの見ていてワタシだったら…と漠然と考えていたことがある。
それは「仕事に活かせる技術を向上させる1ヶ月にしよう!」ということ。
1ヶ月休みをもらう前のワタシは何をやっても上手くいかず、どうしたら良いかわからない状態だった。
特に「デザイン」においては、かなり力不足に感じていたから、もし1ヶ月休みをいただけるのならば、何にも邪魔されず、デザインだけに集中したい!と思った。
そうと決まれば!と、何をやればデザイン力があがるか?をディレクター陣と話し合った。
あーでもない、こーでもない、といろいろと話し合った結果、ワタシのたくさんある欠点(笑)のひとつ、「トーン&マナーをつかむのが遅い」ことを良くすれば、たった1ヶ月でデザイン力を高めることができるのではないか?という結論になった。
また、ワタシの知り合いからネイルサロンのデザインの仕事を個人的に受けていたので、そのサイトのデザインをやりながら、トーン&マナーをつかむ修行をすることになった。
具体的にやることとしては、下記の手順。
1. 対象ユーザーをペルソナ化(ネイルサロンのユーザーを詳しくヒアリングして、ペルソナ化する。)
2. 参考サイトをマッピング(対象ユーザーに合ったデザインのサイトを出来る限り多く見て、マッピングする。)
3. 参考サイトを模写(2.で集めたサイトの中から参考になりそうなサイトをいくつか模写する。)
4. 実際にデザイン(実際にネイルサロンのサイトをデザインする。)
このようにネイルサロンのサイトのデザインを進めながら、週に二回ほど会社にきて、ディレクター陣にアドバイスをもらうことになった。
果たして、たった1ヶ月でデザイン力を高めることが出来るのだろうか?
ワタシの笑いあり、涙ありの奮闘記がはじまる。。。。
May 23rd, 2014
「カモユカリ」という人物
1ヶ月休みをとる代わりに、やらなければならないことがある。
それは、、、ブログを書くこと!
ワタシより先に1ヶ月休みをとったスタッフのブログを見てみると、世界一周だったり、海外語学留学だったり、リア充全開のインパクトが大きいネタばかり。
それに比べてワタシの1ヶ月休みといったら…
なんか、地味かも。。。
そんなワタシに出来ることといったら、
自分の身を削ることしかない!
本当は、自分をさらけ出すのは好きじゃないけど、本当の気持ちを書かないと、ワタシらしいブログは書けないと思って、今回「カモユカリ」という人物について綴ってみる。
「カモユカリ」は宮城県生まれの26歳。自然豊かな環境ですくすく育った。
元々は、音楽や映画が好きで、それに関われる仕事に就くために東京の大学に進学し、大学三年生のときに音響効果会社でアルバイトをはじめて、大学卒業後もその道で生きていくと思っていた。
でも、ワタシは途中で挫けてしまった。
想像以上のハードワークで、この先が不安になってしまった。
いろいろ悩んだけど、ワタシはまだ大学生だし、別の道があるかもしれないと大学四年生の後半から就職活動をはじめた。
大学の授業でECサイトを作ったことがあったし、テレビで見た「面白法人カヤック」の自由な社風を見てウェブ業界って面白そうだなぁと興味を持っていた。
その後、運良くウェブ制作に関わることの出来る会社に内定が決まり、新卒から約二年間はそこで働いた。
でも、実際の業務は既に完成したサイトの更新業務や営業寄りの仕事が多く、「本当にワタシのやりたい仕事なのだろうか?」「ワタシは一生この仕事を続けていきたいのだろうか?」と自問自答する毎日を送っていた。
そんな中、テレビである人が幸せについてこんなことを言っていた。
「早く結婚して幸せになりたいとか、お金持ちになって幸せになりたいとか言う人がいるけど、私が思う幸せって、未来にあることじゃなくて、今の自分自身を認めて好きになれることなんだと思う。」
それを聞いたとき、ワタシはハッとした。
果たして今の自分を好きになれるのかな?ワタシは、、、自分の好きなこと、やっぱりクリエイティブに関わる仕事がしたい!
そう思ってから、すぐウェブデザインを学べる専門学校に入り、会社に勤めながら半年間通った。その後、転職をして今の会社に来た。
現在はというと、以前のような自問自答する日々とは違い、とても充実した日々を過ごしており、ワタシは幸せ!
だけど…以前とは違う悩みが多々あることも事実。まわりのレベルが高くて、自分の力の無さにいつも悩まされる。
帰る時間は遅く生活も不規則になりがち。
25歳を過ぎると周りがどんどん結婚していく。
ハッキリ言って、何度か挫けそうになったこともあるけど、今でも続けていられるのは、何より、つくっていることが楽しいから。
ゼロからモノを生むときは本当に本当に苦しいけど、それができた後の満足感と、クライアントが喜んでくれた時が一番うれしい。
そのためにやっているようなもの。
そして、自分にはもう負けたくない。
ツラいからって、もう逃げたくない。
「自分自身を認めて好きになる」ためにも、この1ヶ月休みはデザイン力を上げることに集中し、自分の技術を上達させようと思った。
これからの1ヶ月、想像以上の辛いことが待っているかも。
だけど、ワタシは負けないで前に進み続けるんだ!
May 27th, 2014
自分の弱点を見つける
1ヶ月休みがはじまって一週間が過ぎ、ディレクター陣に2回ほど課題の内容を見てもらった。そこでワタシの弱点がハッキリした。
それは…「本質を見失う」ということ。
例えば、ゴール(本質)が50m先にあったとして、はじめはゴールに向かって走っても、いつの間にか真横に走ってしまい、結局、ゴールにたどり着けない状況になってしまう。
具体的な例は下記。。。
その1. 仕事が「作業」に陥りがち
(ここでいう「作業」とは、頭を使わない「単純作業」のこと。)
例えば、デザインをする上で参考サイトを探すときに、はじめはこのサイトのこの部分は参考になる、このデザインはペルソナが見て好感を持ちそう、など、いろいろと考えて選んでいくが、途中から本質を見失ってしまい、何も考えずにやみくもに参考サイトを選ぶようになってしまう。
こうなると、誰にでも出来る「単純作業」の仕事になってくる。
決して「単純作業」の仕事が悪いと言っているわけではないけれど、ワタシは「カモさんにお願いしたい」「カモさんじゃなきゃダメだ」といってもらえるような仕事をしたい。
そのためには、仕事に対して「自分だからできること」を加えることが大切なようだ。
その2. インプットが浅い
ブレストやデザインに対して意見を求められたとき、ワタシは意見を出すのが遅いし、正しい方向にアウトプットが出せないことが多い。
それは、日々考える意識が浅く、物事の「本質」まで考えられていないことが原因。
「このデザインおしゃれだな」「このデザインかわいいな」そう思ってもただそこで終わるだけで、なぜかわいいと感じたか、なぜおしゃれと感じたか、そして今後それがどんなことに活かせるのか、を考えなければインプットしたとは言えない。
ワタシが、今までどれだけ周囲に対して、無意識、もしくは浅い意識で接していたか痛感した。。。
さて、開始一週間で自分の弱点がハッキリして、超えなければならない壁が大き過ぎて、かなり落ち込んじゃった。。。
でも、壁が見えただけ一歩成長なのかしら?
見えていなければ、訳も分からずぶつかって大怪我しちゃうけれども、どんな壁か分かったぞ!!!
あとはその壁を壊すために必要な武器(ハンマーなのかノコギリなのかは分からないけど)を持って立ちむかえば、壊せるはずでしょう。
そしてその武器を取得するのがこの1ヶ月!!!
それでは、はじめにどんな武器を手に入れようか?
まずは、「インプットが浅い」問題を解決するために、いろいろな場所に行って、いろんなもの、人、デザインに触れて深いインプットをどんどんすることが重要なのかも。
よーし、明日からいろいろな場所に行ってみよう!
May 30th, 2014
コワーキングスペース&電源カフェの紹介
弱点克服のためにワタシがまずはじめたこと…
それは、1ヶ月休みの間、いろいろなコワーキングスペースや電源カフェに行ってみること!
なぜなら、都内では個性的なコワーキングスペースや電源カフェは増えていて、そこに行くことでいろいろなクリエイティブに触れることができるはず!と思ったから。
それでは、1ヶ月休み中に行ったコワーキングスペース&電源カフェをワタシ目線のコメントを加えてご紹介します!
[THE TERMINAL]
原宿にあるクリエイティブスペース。ソファー席もあって居心地が良いうえに、フリードリンクもあるので、何時間でもいれちゃいます。また、アクセサリーや小物(スタッフさんが作ったものだそうです。)がフロント脇に売っていたり、かわいいマッチ箱の紅茶が置いてあったり、センスの良さがにじみ出ている場所です。
‖住所:東京都渋谷区神宮前3-22-12 Wave神宮前3F
‖営業時間:11:00 – 23:00(基本的に年中無休)
‖TEL:03_5772_8523
‖WEB:https://theterminal.jp/index.html
‖Wi-Fi:あり
‖電源:あり
[IMA cafe]
六本木にある「IMA CONCEPT STORE」の中にあるカフェ。一杯ずつ丁寧に入れられたコーヒーを、ウッドのテーブルや大きな円卓で楽しめます。世界中の良質な写真集が揃っているので、作業に疲れたときは、写真集を見て刺激を得るのも良いかも。余談ですが、トイレがすごくイイ香りです(笑)
‖住所:東京都港区六本木5-17-1 AXISビル3F
‖営業時間:11:00 - 22:00(不定休)
‖TEL:03_5572_7144
‖WEB:http://imaonline.jp/list/imaconceptstore
‖Wi-Fi:あり
‖電源:あり
[Cafe&Meal MUJI(渋谷西武)]
無印良品のカフェはいくつかありますが、ワタシは渋谷西武のカフェに行きました。80席もある広い空間と、料理がヘルシーでとても美味しいです!Deliメニューは、約1カ月で内容を変更しているそうです。
‖住所:東京都渋谷区宇田川町21-1 渋谷西武 2F(無印良品内)
‖営業時間:10:00 – 21:00
‖TEL:03_3770_1637
‖WEB:http://www.muji.net/cafemeal/
‖Wi-Fi:なし
‖電源:あり(壁側の席のみ)
[CAFFE SENTITO]
渋谷の繁華街にありながら、店内は木の温もりが感じられる落ち着いた空間です。お店の特長として、外から空席状況を確認できます。(詳しくはサイトをご覧ください。)店員さんはとてもフレンドリー&ユニークで、ラテアートもリクエストに答えてくれます!
‖住所:東京都渋谷区宇田川町29-7 宮田ビル2F
‖営業時間:12:00 – 23:30(L.O.23:00)
‖TEL:03_6809_0638
‖WEB:http://caffe-sentito.com
‖Wi-Fi:あり
‖電源:あり
※注意:
週末の電源利用は携帯充電のみ。混雑時の電源利用は2時間まで。
[The Dots]
ソーシャルワーキングスペースとして、コワーキングとシェアオフィスの両方で利用できます。また「Collaboration」という掲示板があって、パートナーを募集したり、仕事を募集したりなど、人脈づくり、ノウハウ共有、情報発信などを行える、クリエイティブな環境です。クリエイターが集まる場所ならではです。
‖住所:東京都渋谷区神南1-20-7 川原ビル6階
‖営業時間:10:00 – 23:00
‖TEL:03_6416_0596
‖WEB:http://dots.bz
‖Wi-Fi:あり
‖電源:あり
[楽天カフェ]
ワタシの1ヶ月休み中にオープンした、できたてホヤホヤの楽天カフェ。どの席でも無料のWi-Fi、電源が使えるところが「神」です!トイレも男女別でキレイで、楽天で人気のスイーツを食べれるところも魅力です。あと最新の雑誌がぎっしり詰まった「楽天Kobo」を閲覧出来るのも楽天カフェならでは!
‖住所:東京都渋谷区神南1-20-6
‖営業時間:10:00 – 23:00 (L.O.22:00)
‖マ・メゾンしぶや公園通りビル1〜3F
‖TEL:03_5784_2848
‖WEB:http://cafe.rakuten.co.jp
‖Wi-Fi:あり
‖電源:あり
[ありんこオフィス]
渋谷駅から徒歩1分(ヒカリエとなり)という好立地!そして何と言っても安さが魅力!都内のコワーキングスペースは、最長利用「2000円」が平均ですが、ありんこオフィスはなんと「1000円」という安さ!フリードリンクも付いているのでかなりお得です!
‖住所:東京都渋谷区渋谷 2-22-14 渋谷二丁目ビル5
‖営業時間:9:00 – 22:00
‖TEL:03_6434_1550
‖WEB:http://www.ants-office.com
‖Wi-Fi:あり
‖電源:あり
[HAPON]
「hap(偶然・幸運)」と「ハポン(スペイン語で日本)」を掛けた名前の会員制シェアオフィス(1DAYでも利用可能)。その名前からなのか、受付のスタッフがワタシの知り合いだったという嬉しい偶然もありました!(笑)日本の白地図のようなテーブルが特徴で、コワーキングスペース以外にも 面白いイベントをやっています。
‖住所:東京都新宿区西新宿7-4-4 武蔵ビル5F
‖営業時間 (1DAYの場合):
平日10:00 – 19:00 土11:00 – 18:00
‖TEL:03_3363_3623
‖WEB:http://hapon.asia/shinjuku
‖Wi-Fi:あり
‖電源:あり
[蔵前4723]
江戸幕府の御米蔵があったとされる蔵前の一角、放棄された古い町工場を改装して作られたのがココ「蔵前4273」。1階はシェアオフィス&デザインファーム&フォトスタジオそしてカフェ&バー。2階は「ガレージショップ」として、クリエイターさんのショップエリアです。スタッフさんも気さくで居心地の良い空間でした!
‖住所:東京都台東区蔵前4-27-3蔵前4273クリエイティブガレージ
‖営業時間:13:00 – 19:00(土日祝は定休)
‖TEL:070_6511_4273
‖WEB:http://4273.jp
‖Wi-Fi:あり
‖電源:あり
Jun 3rd, 2014
「コマンド+Z」のない世界
日頃からウェブをメインにしているワタシは、紙に関して分からないことがたくさんある。紙関係の仕事がくると、「かかか、紙ですか…」とちょっとビビってしまう。
1ヶ月休みが終わった後、少しでもビビらないために、「紙の勉強」と称して、紙の専門商社「竹尾」の「TAKEO PAPER SHOW 2014」に行ってみた。
竹尾ペーパーショウは今年で47回目を迎えるそう。(す、すごい!)今回はキュレーターが原研哉さんで「SUBTLE サトル|かすかな、ほんのわずかの」がテーマ。
グラッフィックデザイナーやアートディレクター、建築家やアニメーション作家まで紙の魅力的な作品に触れることができた!
また幸運なことに、皆川明さん×色部義昭さん×原研哉さんのトークセッションを聴くことができた。そこでとても印象的だった原さんの言葉がある。
それは「私たちは紙によって躾けられた」という言葉。
具体的に原さんは、こんな風な話をされていた。
「幼いころ、私たちは障子を破ってはいけないと教えられました。障子はとてもデリケートで、すぐに破れてしまうものだから、大切に扱わなければならないと、知らず知らずのうちに紙によって躾けられてきました。また、紙に何かを書いたり、紙を折ったり、紙を破いたり…紙に対して何かをすると、紙はすぐ変化してしまい、もとに戻すことが出来ません。だから、紙と関わることはとても勇気のいる行為なのです。」
パソコンを中心に仕事をしていると、何か間違ったり、やり直したいときはショートカットの「コマンド+Z」で戻ることが出来るのが当たり前。
ウェブサイトだと、スペルミスがあったとしても、修正してすぐアップしてしまえば、何事もなかったかのように出来てしまう。
でも紙はまったく違う。原さんがおっしゃるとおり、紙は変化して元に戻れなくなってしまう。
今回のイベントに参加して「コマンド+Z」のない世界を改めて深く感じた。
「コマンド+Z」は便利でありがたいことだけれど、これからはそれが普通だと思わずに、もっと自分の作業をひとつひとつ丁寧にやっていきたい。