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2012年、ワヴデザインは「働き方すらもデザインしたい」という思いから、11ヶ月働いて1ヶ月休む、という試みを始めました。
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Wab Design INC. / ワヴデザイン
WEBをはじめ、印刷物からモーショングラフィックまで制作を手掛けるインディペンデントなデザインスタジオ。
www.wab.cc

Author

渡邉 大純

Hirosumi Watanabe

デザイナー

トラックドライバーからパソコン修理まで幅広く経験後、2007年よりWeb制作に従事。2012年Wab Design INC.入社。


Oct 29th, 2014

手作り石窯で本格PIZZAに挑戦(後編)

さて、道具も揃ったところで、ついに石窯製作である。

 

まわりに燃えやすいものが無い庭先を設置場所に選んで、まず地面にコンクリートブロックを敷く。

その上に耐熱レンガをコの字型に積んでいき、最後に大谷石の天板を載せるともう石窯の完成である。

 

モルタルで接着する必要もなく、本当にこれで終わりなのである。

あまりにあっけなく、もうちょっと何かしたいと思ったが、調整するところすら無いくらいシンプルである。

 

薪をしっかり燃やすためには、初めは太めの割り箸くらいでしっかり火をおこし、その後だんだん太くするため、まずはひたすら細い薪を作らねばならない。

 

よくテレビなどで見る薪割りは、切り株に丸太を立てて斧を振り下ろしたりするが、今回買ってきたのは既に1/4程に割られているので、その必要は無い。

 

自分なりにいろいろと調べて、以下のような手順で進めた。

 

(1) 薪の頭にナタの刃先をあてて、地面に一緒に打ち付けるように何度か上下させる。

(2) だんだん刃が入っていき引っ張っても抜けなくなるので、ナタを両手で持って垂直に地面に叩きつける。

(3) 2を割れるまで繰り返す。

 

 

初めての体験というのもあり、ナタが食い込んでいく感覚にしばらくは病みつきになっていたが、炎天下で15分も続けるとさすがに汗だくになった。

ナタを握る手にも力が入らなくなってきたが、まだまだ細い薪は必要と思われたので、さらに10分ほどがんばった。

 

暑さと疲れで目もかすんできたが、必要と思われる薪が揃ったのでひとまず休憩する。

 

ダラダラと流れる汗を拭きながら、次にこいつらを目の前で燃やすのかと憂鬱になるが、冷たい麦茶でなんとかやる気を振り絞り、火入れへと進む。

 

まずは着火剤から細い薪に、そしてだんだんと太めの薪へと燃やしていくのだが、これがなかなか楽しい。

 

「これはおれが育てた火だ」という気持ちが芽生え、火の勢いが弱まると「そうかお腹がすいたか」と薪をくべ、盛大に燃え出すと「よくぞこんなに元気に育って…」と涙さえ浮かんでくる。

 

まるで子育てよろしく、この子のためならどんな暑さでも我慢できる!とさえ思う。

 

一時間ほど燃やし続けると窯の内側のススが無くなってきた。

これが適温の合図らしいので灰を掻き出して真ん中にスペースを作り、ピザピールで生地を投入した。

 

あっというまに生地が膨れ始め、ものの数分で焼けてしまう。

 

 

早速ピザカッターで切って食べてみる。

 

生地を伸ばしすぎたのか、少しクリスピーっぽくなってしまったが、カリッとモチっとしていて十分に美味しい。

 

なにより窯から生地、ソースからバジルまで自分で作ったのだから、その分の満足も上乗せで美味しい。

 

途中からはとなり近所の家庭も集まり、にぎやかな「ピザパー」…もとい「ピッツァパーティー」となった。

 

ちなみに今回は

・マルゲリータ(モッツァレラチーズ、バジル、トマトソース)

・マリナーラ(にんにく、オレガノ、トマトソース)

・きのこピッツァ(きのこ各種、モッツァレラチーズ、トマトソース)

を作ったが、マルゲリータがシンプルで一番美味しかった。

 

※ また生地は発酵に一時間程度かかるため、窯作りの前にあらかじめ作っておき、ソースと具も載せてスタンバイしていたのだが、いざピザピールに載せようと思った時には生地がソースの水分でダレて、ベタベタになってしまった。

 

生地は直前に延ばして、打ち子を振ったピールの上でトッピングをするのが良いようである。

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