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Wab Design INC. / ワヴデザイン
WEBをはじめ、印刷物からモーショングラフィックまで制作を手掛けるインディペンデントなデザインスタジオ。
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Author

渡邉 大純

Hirosumi Watanabe

デザイナー

トラックドライバーからパソコン修理まで幅広く経験後、2007年よりWeb制作に従事。2012年Wab Design INC.入社。


Oct 29th, 2014

手作り石窯で本格PIZZAに挑戦(前編)

ぼくは料理が好きなほうである。

しかし特に料理が上手いとか、こだわりがあるとか云うわけでもない。

 

店で食事した際などに、「まぁ美味いけど、この値段は~…」「自分でつくれば材料費が~フムフム…」「お!こんなに安くできて、しかもたくさん食べられるぞ!作ろう!」となることが一番多いような気がする。

 

ただ、ぼくは細かい手順や分量を守るのが苦手である。

焦がさないようにトロ火でじっくり~…というのは大抵待ちきれず、火を強めて焦がしてしまう。

 

材料の配分にシビアなお菓子作りなどは以ての外で、計量スプーンやハカリをイソイソ持ちだし、「あぁ入れ過ぎちゃった…ちょっと戻して…っと」などと、チマチマ計る作業が耐えられない。

 

テキトーにザックリとうまいものが作れればそれでいいのである。

 

そうなると作るものも大抵ザックリしてきて、チャーハン、野菜イタメ、餃子などの焼き炒め系、カレーやミートソース、煮豚といった煮込み系、味付けたまごやいくらといった放置系あたりが主なメニューとなる。

 

そして、今回挑戦するのはPIZZA(ピッツァ)である。

「ピザじゃなくてピッツァですっ!」という一節が某漫才にあったが、ぼくの中で「ピザ」はアメリカンなパンピザ、「ピッツァ」はナポリピッツァというイメージがある。

 

 

その昔、東京は中目黒にあるピッツァの名店SAVOY(現・聖林館)でマルゲリータを食し、あまりの生地の美味しさ、具のシンプルさに感動したぼくは、例によって自分でも作ってみたくなった。

すぐにナポリピッツァのレシピを調べて生地から作ってみたのだが、石窯だけは用意できなかったためガスコンロの魚焼きグリルで代用した。

味は十分に美味しかったが、いかんせん魚焼きグリルサイズでは迫力に欠けるし、石窯の遠赤効果による「外はカリッと、中はモチモチ」にも未練があった。

 

いつかは石窯を!と、心に決めたものの、そうそう簡単に手に入るものではなく、頭の片隅からも忘れ去られていたある日、レンガを積むだけの簡単な窯で十分おいしいピッツァが焼ける、という話を耳にした。

 

それまで石窯といえばお店にある大掛かりなものか、家庭用でも背丈ほどの高さのものしか知らなかったが、その窯は大きめの引っ越し用ダンボール程度の大きさらしい。

 

またレンガは接着しなければバラせるので、据え置き場所すらも要らず収納もコンパクトとのことで、ぼくは早速作ってみることにした。

 

調べてみたところ、必要な資材は次の8つである。

 

(1) 耐火レンガ×30個くらい(窯本体)

(2) 大谷石の石版(天板)

(3) コンクリートブロック×6個くらい(土台/ブロック塀に使う普通のもの)

(4) 火バサミ(燃えてる薪を掴む)

(5) 着火剤(点火に必要)

(6) 薪(ナラ、クヌギ等の広葉樹がいいらしい)

(7) ナタ(薪を割る)

(8) ピザピール(窯からピッツァを出し入れするウチワの親玉みたいなもの)

 

 

ピザピールは東京の「かっぱ橋道具街」で選び、それ以外はホームセンターで揃えた。

 

大谷石は栃木県は宇都宮の大谷町で採掘される石で、耐火性や蓄熱性に優れるため石窯にはうってつけらしいが、ホームセンターの人曰く今は採掘がストップしている(理由はしらない)とのことで、4、5店舗を回ってやっと希望サイズのものを手に入れることができた。

 

かっぱ橋道具街」は飲食業に特化した問屋街で、ここに行けばどんな飲食店でも開店できるというくらい、なんでもある。

 

調理器具や食器、食材はもちろん、厨房や什器、看板、店舗設計、食品サンプルまで本当になんでもあり、素人のぼくが興味本位で行っても大変おもしろい。

 

外国人観光客も多く、食品サンプル屋では歓声を上げながらお土産を選んでいた。

 

- 後編に続く-

 

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