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2012年、ワヴデザインは「働き方すらもデザインしたい」という思いから、11ヶ月働いて1ヶ月休む、という試みを始めました。
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Wab Design INC. / ワヴデザイン
WEBをはじめ、印刷物からモーショングラフィックまで制作を手掛けるインディペンデントなデザインスタジオ。
www.wab.cc

Author

茶木 太徳

Hironori Chaki

エンジニア

組込系のプログラマーを経験後、スペインバルセロナに留学。帰国後2010年よりWeb制作に従事。2013年Wab Design INC.入社。


Mar 3rd, 2017

【閑話】巡礼の1日

 

 

巡礼の移動距離は1日平均25km。
巡礼というと1日中歩いているイメージがあるかもしれませんが、実際はゆっくりしている時間も結構あります。
ここでは巡礼の1日の流れを紹介します。

 

 

・起床

前日の疲労度やその日の移動距離にもよるけれど朝6:00か7:00に起きる。まだ寝ている他の巡礼者のために明かりはつけない。暗闇の中出発の準備をする。といってもズボラなので、寝る時の服装がほぼそのまま出発時の服装になっているので大したことはない。寝袋をくるくる巻いてリュックにつけて、乾いてない洗濯物をリュックに干して、スマホの充電コードを回収して靴を履くだけでOK。

 

 

・朝食

これもズボラなので、ビスケットとかパンとか1リットルのオレンジジュースのボトルだとかを抱えて、歩きながらすませる。

 

 

 

 

 

・休憩

2時間くらい歩いて休憩をする。町中だと朝開いているカフェもあるので、カフェ・コン・レチェ(≒カフェオレ)を一杯飲むことが多い。これが元気の元になる。

 

 

・移動

町をでて巡礼道に乗ってしまえば、数100m毎にある黄色いやじるしを追いかけていくだけでいい。

 

景色をみて歩く。それに退屈してくるとポケットにいれてあるアメをなめたり、カンナムスタイルのわかるところだけ30分くらい歌ったりする。それにも飽きると、脚が痛いとか、太陽で肌が熱いとか身体のことを考えはじめる。さらに飽きると、ちょっと悟りめいたことも思いつくようになるので、開いたプチ悟りをメモにとっておく。

 

 

 

 

・昼食

缶詰やパンやヨーグルトを食べて済ます。腹減りだったり長丁場のときはレストランで「プラト・ペレグリーノ」(巡礼飯)という、「巡礼者には肉と炭水化物だけあたえておけばいいだろ歩くし」というコンセプトの少し割安な昼食をとる。ソーセージ・ハム・肉・じゃがいも・たまご・パン・ティラミスみたいな。中学生球児の夢みたいな。消化器への暴力みたいな。

 

 

・到着

昼の1時、2時には次の街に到着し、宿を探す。特に混んでなければ見つけたアルベルゲ(巡礼宿)に腰を据えるが、街の規模やイベント(地域のお祭りとか)によってはアルベルゲが満室になっていて普通のホテルやペンションを探し回らないといけないときもある。ちなみに、お値段は巡礼宿なら5ユーロくらい。

 

 

・洗濯&シエスタ

前日に着てた服を手洗いして干す。アルベルゲには大体物干しスペースがあるが日当たりのいいところは取り合いになるので、ここはスピード勝負。夜はシャワーが混みがちなので昼のうちにすませる。そうしたら少しシエスタ。ゴロゴロする。どうせお店は空いてない。

 

 

 

・買い出し

シエスタが明けたら(4時くらい)夕飯と翌朝の朝食用にスーパーや個人商店で食材を調達する。肉団子やいわしの缶詰、ベーコン、ラーメン、パン、コメ、ミックスベジタブル、フルーツ、ヨーグルト、偽とんがりコーン、アルベルゲのキッチンにレンジやコンロがあるか綿密に考慮して買う。

 

 

・街の散策

大きめの街なら教会や町並みを見てまわる。買い食いしたり足りてない日用品を補充したり楽しい時間。おいしそうなお店をみつけた場合は外食する(綿密に考慮した自炊プランを立てていたとしてもだ!)

 

 

・翌日の準備&就寝

干してある洗濯物を取り込む。wifiの入る宿なら数日分の経過地の情報をローカルに保存しておく。その保存データをもとに翌日の行軍プランを決める。といっても残りの距離を残りの日数で割った距離に近い街を目的地に決めるだけ。日焼けの水ぶくれや靴ずれのケアもここで。荷物のせいとんをしたら日記を書いたり、日中に開いたプチ悟りをそっと閉じたり。そうこうしているうちに22:00の消灯時間になって就寝。

 

 

この繰り返し。

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